スペイン・バルセロナ-美術館
はーい!
バルセロナには、有名な芸術家(建築家をのぞく)の足跡がいくつか残っておりまして、有名な芸術家の美術館もいくつかあります。
つーわけで、美術館に関するコメントをいくつか。
- ピカソ美術館(Museu Picasao)
ピカソといえばスペインというのは、はっきりいって常識と申せましょう。
なんたって、スペイン人だし(笑)
ピカソは一時期バルセロナで過ごしたこともあり、この美術館がバルセロナにあるわけなのですが。
ぶっちゃけましょう
まー、はっきりいって、あんまり見るところはございません!!!!(爆)
ピカソが残した芸術は、他のメジャーな美術館に納められていて、ここで見るべきほどのものは残っていない、といったほうが正しいのですが。
こういうのはひじょうに心苦しいのですが、この美術館を訪れる意味があるとしたら、それは、ピカソがいかに筆が速く、他人様のまねを大量にする中で自分のオリジナル作品を生み出すことに成功してきたか、ということを知ることにあると思います。
逆の解釈でいくと、「ふつーのメジャーな芸術家だったら恥ずかしくてだせねーよ!!」系の絵を大胆に他人様の前でつまびらかにしていることになりますなあ。
それでも、この美術館はとっても混んでいます。
並びます。
みなさん、参加することに意義がある系です。
バルセロナにずーっといた私のような人間であれば行くこともよいでしょうが、2〜3日しかいない方は、ここはすっとばしましょう!
1Fに入っているミュージアム・ショップも、たいしたことはありません。珍しかったものといえば、ピカソつながりで、ひさしぶりにパロマ・ピカソのグッズを見たくらいです。
それ以外は、フジサンケイグループが詐欺のような?!どーしようもないピカソ展をやっているときと同じものが売られてます。
そうそう、バルセロナのピカソ美術館は、箱根の森美術館レベルだと思って頂ければよいです! - ミロ美術館(Fundacio Joan Miro)
カタルーニャ人のミロの美術館は、モンジュイックの丘でも、すご〜く上の方にありまして、行くのがちょっと面倒くさいところにあります。
それなのにもかかわらず、ここの美術館も、なんつーか、ぶっちゃけ、なんか、ラインナップがイマイチなんですなあ。
やっぱり、超有名な絵はよその有名美術館のコレクション・ラインアップに入ってしまっているんですね。
展示点数もあまりありません。
展示のしかたも、あんまり思想がないというか、なんというか…(笑)
なんとなく並べてみました系な感じで、イマイチ。
なので、この美術館も時間のない人はスキップしたほうがよいでしょう!
ミュージアムショップは、あまり販売商品点数は多くないモノの、ちょっとカワイイ小物が売っていたりします。
わたしは、緑色にオレンジの太陽がどか〜んと真ん中に描かれているエプロンを買いました。
前からエプロンが欲しかったんです(笑)
このエプロンは、ビニール加工されているので、汚れてもすぐにきれいになるところが最大級のポイントです! - カタルーニャ美術館(Museu Nacional d'Art de Catalunya)
カタルーニャ美術館もモンジュイックの丘にあります。この美術館の最大級の見所は、個人的には、なんといってもその建物(笑)
1929年のバルセロナ万博時に建造されたナショナル宮殿を改装して造られた外装は威風堂々としていて、圧巻です。建物の保存状態もかなりよい。
美術館の正面入り口からはバルセロナ市内を見下ろすこともできて、すばらしいです。
小学生が図工の時間にスケッチとかしちゃうような場所です。
コレクション自体の数は多いです。
中世から現代まで、ラインナップ的にはそろっていまして、おそらくは、12世紀からルネッサンス、写実主義あたりまでが充実していると思われます。
フレスコ画が好きな人、中世のキリスト教系の絵画に興味がある人にとってはおもしろいかもしれません。
残念ながら、私は、そのテにはほとんど興味がないので、ここのラインナップもけっこー辛かったですけど(笑)
18世紀あたりから現代までが好きな私がここのコレクションを見た限り、ここの展示の良さというのは、人間がいかにして神の世界から科学の時代へと推移してきたかが理解できるという点です。
どういうことかというと、11世紀ぐらいは、本当にキリストが人間世界の中心だったようで、すべての絵画においてセンター位置にキリストがど〜んと描かれている。そして、その周りには、地獄送りになっちゃった人の絵や天使の絵が描かれていたりします。背景は基本単色。のっぺりした絵で、遠近法は取り入れられていません。
フレスコ画であれば、見上げた真上にキリストがいるような構図になっていて、キリストが世界の中心であることを物語っていたりします。
ところが、時代が進んでルネッサンスに近づいてくると、あるときふと、キリストやマリア様の周りに背景が描かれるようになります。森とか川だったりするんですけど、赤や黒や金に加えて、色味に青とかグリーンが加わるんですね。
さらに進むと、遠近法が使われるようになって、さらに時代が進むと、絵に「影」が登場するようになります。
太陽光を意識しはじめた、ってことだと思うのですが、そのあたりからだんだん写実主義に移行しはじめるのがコレクションを見ているとわかります。
そういうのをじっくり考えるという意味においては、大量にカタルーニャ美術館のコレクションを見ることは勉強になると思われます。
まあ、とはいっても、絵が好きじゃない人は、ここを訪れる価値はないですな!(苦笑)
ここには、カフェテリアとレストランがひとつずつありますが、レストランはけっこうお値段がはるためか、カフェテリアが異常に混み合いますので、ごはんを食べるときは、空いていそうな時間をねらったほうがいいです(笑)
ミュージアムショップもあんまりたいしたことはないのですが、ここではスペインの騎士たちのフィギュアがちょっとだけ販売されていまして、それはなかなか。
中国製なんですが(笑)、日本人からすると、中世騎士がどんな格好をして馬に乗っていたかなどをいろんな角度から研究できます。
やっぱり、餅は餅屋?!
日本人では、あんなに細かく仕様を出せないよねえ、などと思ったりしました。 - ダリ美術館(Teatre-Museu Dali)
ダリ美術館は、バルセロナ市内から1.5時間くらいかかる郊外にあります。
なので、ほんとーは、すっごく行きたかったのですが、今回は行けませんでした…!(涙)
ミロだのピカソだのより、よっぽどダリのほうが好きなのにー!!!(号泣)