日本料理 とくを〜京都発、日本料理の新機軸を知る

日本料理 とくを
お疲れさまです。
長い間、放置に放置を続けておりますが、京都に行ってきたので、数日わたってその記事をアップして行こうと思います。
まずは、初日、新幹線で京都に着いたあと、ハイアットリージェンシーに荷物をあずけ、速攻で乱入した「日本料理 とくを」から。
◆京都・木屋町へ◆
「日本料理 とくを」は、DANCYUやpen_atesでも取り上げられている京都の和食の注目店。ご主人は30台前半の徳尾真次さん。奥様は、九州生まれで、京都が大好きで京都に移り住んだ方。お弟子さんが数名いらっしゃいますが、旦那様と奥様で、お店を切り盛りしています。
お店の場所は、木屋町仏光寺橋のすぐ近く。四条駅からは徒歩7分ぐらいです。
メニューは、お昼は5000円。夜は、7500円、10000円、15000円のコースのみとなります。わたしが紹介するのは、5000円のお昼のコースになります。
お酒は、青竹酒ではなくて、東京風に徳利で出てきます。かなりリーズナブルなので、酒飲みでもお会計は怖くありません!(笑)
◆日本料理の新機軸を知る◆
先付け
「日本料理 とくを」の料理は、スタンダードな日本料理がベース。
とはいえ、ありきたりの日本料理ではありません。従来の日本料理の特徴を活かしつつ、細部にわたってご主人の若々しい感性が活かされているのが、「とくを」ならではの新しい日本料理の世界を作り上げています。
全体的に味は薄めで、関東の人だと多少物足りなく思えるかも知れませんが、味自体はきちんと出汁などを使っているのでしっかりしています。
先付けは、ゆでだこと梅肉ソース、鶏の胡麻あえ、そしてカツオの煮付け。暑い外から一歩店内に入り、腰を落ち着けてすこしゆっくり涼むのにはぴったりです。まずは、日本酒を一献入れちゃってください(笑)
刺身
刺身はウニ、いか、カツオの3点盛り合わせ。このカツオが実においしい。
果物は最高の時期のものを「熟れた」といいますが、このカツオは果物でいうならば、まさに「熟れた」という感じがふさわしい。脂が見事なまでにのっていて、口腔内でとろけるような感覚を覚えます。臭みもまったくない。
カツオはやや青臭い感じが魅力のひとつとも思いますが、こういうまったりとしたカツオも、また別の新しいうまさを教えてくれます。
はもの柳川仕立て
はもと帆立のあぶり焼き
続いては、夏の京都の風物詩ともいうべき鱧料理が2点。
ひとつめは、鰻の代わりに鱧を使った柳川風の小鍋料理。鱧といえば、普通は梅肉や三杯酢で食するのが普通なのですが、いきなり鍋料理で登場です。チャレンジャーな料理と申せましょう!
ごぼうの香りが豊かな一品で、味付けはあっさりしていて食べやすい。
焼き物は、皮目にきちんと下処理を施し、塩であぶって焼いたものになります。すだちを搾っていただきます。
身がひじょうにふっくらと焼きあがっていて、とにかくおいしいです! シンプルですが、素材のよさを味わうことができる料理とはまさにこのこと。個人的には、この焼き物が一番のお気に入りです。
沢煮椀てんぷら
口直しとしての沢煮椀は、非常に細かい下ごしらえがされた美しい一品。
こういう、細かい作業がどれだけきれいにできるかで、日本料理のうまい、下手が左右されるのだろうなあと、考えさせられます。
てんぷらは、ご主人の若い感性が生きた一品。はも、小ナス、アスパラガスなどをクラッカーを衣にして揚げた、イマドキの仕上げで、食感がひじょうに楽しい。塩と一緒に、さっぱりといただくと何杯でもお酒が進みます(笑)
ごはん
つけもの
赤だし
デザート
ごはんは、ちりめん山椒添え。自家製で、ちりめん山椒はお持ち帰りもできます。2000円です。
このお店のちりめん山椒は、乾燥していて、ぱらぱらしているのが特徴。ふつう、ちょっとべたっとした感じのしあがりのものが多いのですが、とくをのちりめん山椒はべたべたしていなく、非常においしいです!
わたしも時間があるときに、自力でちりめん山椒を作りますが、なにせ手間がかかるので、とくをのちりめんがデパートで売っていたら、間違いなく購入すると思われるレベルです(笑)
ちりめん山椒は、紫野和久傳のやつか、とくをのような乾いた感じのものが、やはりおいしいと思いますね。
というわけで。
お値打ち和食としては、やはり出傑したお店のひとつといえましょう!
和食の基本を守りながら、隙あらば新しいものにチャレンジしていこうとする精神が随所に見られる将来が楽しみなお店のひとつだと思います。
こういうお店が増えていけば、和食の世界がもっと広がる。
そんな確信を覚えたお店さんでした!
京都に行った際には、ぜひ、ぜひ。
ひとりで予約入れても、あたたかく迎え入れていただけます!!
<日本料理 とくを>
住所:京都府京都市下京区木屋町通仏光寺上ル天王町151
電話:075-351-3906
営業時間:(LUNCH)11:30〜14:00 (DINNER)17:00-22:00
定休日:日曜
日本料理 とくを