赤坂グルメ-小鉢やでマクロビオテック

先日、赤坂にあるマクロビのお店「小鉢や」に行ってきました。
肉類などをほとんど食べないマクロビの女子が3月末で会社を辞めたので、その送別会です。
■小鉢セット(6)

マクロビオテック

わたし、マクロビについてはほぼド素人だったので、やめてしまう女の子にいろいろ教えてもらって、かなり勉強になりました。
その子曰く、マクロビオテックは「人間の生まれ育った環境を維持し続けることが最も人間が健やかに暮らせる方法」という理論に基づいているのだそうです。
肉や魚をなぜ敬遠するのか、というと、人間の消化器官は栄養を吸収できるように長いので、肉や魚のような短時間で腐敗するようなものを口にすると、人間の健康によくないと考えてのことだとか。
今回小鉢やではコースを頼んでいたのですが、内容としては、小鉢が数種類、そのほかに豆腐のソテー、豆乳のグラタン、そして、ごはんとお味噌汁が供されました。
■豆腐ステーキきのこソース
マクロビオテック

■豆乳グラタン
マクロビオテック

■雑穀米とみそしる
マクロビオテック

お料理全般食べてみて、いつも食べている食事とはだいぶ作り方が違うなあ、と思いました。
豆乳グラタンなどが最もわかりやすいお料理で、牛乳のかわりに豆乳を使い、さらにバターを使わないので、味の深みが全体的に不足気味。
というか、このホワイトソース?をホワイトソースと呼んだら、ホンモノ*1のホワイトソースがちょっとかわいそうなくらい。

和食としてスタンダードなメニューである「きんぴらごぼう」「ひじきの五目煮」「切り干し大根」なども、うまみが足りません。
ごま油や砂糖、だし汁、みりん、酒など、日本料理がこれまで生み出してきたさまざまなうまみ調味料を使って料理の味わいをグレードアップさせる手法が上手に使われていないのがよくわかります。

もっと手間暇をかけられたら、もっとおいしくできるんだけどなあ〜と思うと、ちょっと正直セツナイ。


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それでね。
思ったのですよ。
マクロビオテックというのは、人間を健やかにするものかも知れないけれど、人間をエンターテインするものではないのだな、と。

マクロビオテックは、「健やかに生きる」ことが食事の目的。
最高の食材を最高の味わいで提供される食事を食べることを趣味として、人生をより豊かにしていこうという考えが根幹にある人とは真逆の立ち位置にあります。

たぶん、どちらの考え方も正解なのだと思いますが、わたしはマクロビオテックを選ぶよりは、太く短く生きるのでもいいので、本当においしいものを食べたい派だなと、つくづく思いました。


人間、食に対して何を求めるのか


なかなかにして、深い問いかけであります。

*1:スタンダードともいう